【サッカー】ワールドカップや五輪出場は日本の指定席では無いということ

日本代表、ホームでウズベキスタンに敗れる
前半のチャンスをものにできず

【ワールドカップ三次予選 最終戦
●日本 0−1 ウズベキスタン

ワールドカップ(W杯)アジア3次予選の日本代表対ウズベキスタン代表が29日、豊田スタジアムで行われ、日本代表が0ー1で敗れた。

日本のホームゲームでありながらあまりにも何も出来ない惨状に、わざわざバーに行ってまでサッカー観戦を決め込み、中東産のビールを飲み干して無理矢理テンションを上げていた私は、試合終了後、早々に会計を済ませうつむいたまま店を去ることしか出来ませんでした。


昨日の負けっぷり。
そして、ホームゲームにしてあの不甲斐なさ。
ザッケローニの不敗神話は単なる確変だったのかという疑いすら抱かせたものです。


もちろん、海外組の合流が直前となりコンディションが万全ではなかったこと。国内組はキャンプ中でまだ調整段階だということもあるかもしれませんが、ホーム開催のアドバンテージを無き物にしてしまうほどだったのかどうか・・・。

【そもそも日本は常勝軍団ではないということ】

しかし考えてみると、フランスワールドカップから続くワールドカップ連続出場、アジアカップ三連覇などを経て、あたかも日本がアジアの「常勝軍団」アジアにおける圧倒的なキングのように感じてしまいがちですが、その認識がそもそも間違っているのでしょう。


実況などを聞いていると、「アジアのレベルが上がっている」という言葉をよく耳にしますが、むしろほんの数年前までは中東や韓国に大きく遅れを取っていたわけで、96年のフランス出場だって出場国が24から32に拡大されたおかげと言えるし、ワールドカップベスト16もアメリカ大会でアブドゥラー、オワイラン、デライエらを要したサウジアラビアの方が先に達成しているわけです。


それを考えてみても、「アジアのレベルを押し上げてきたのは日本」という認識は間違いではないですが、「日本を追いかけてアジアのレベルが上がってきている」という認識は間違いなのではないでしょうか。


確かに日本サッカーのレベルは著しく上がり、FIFAランクでもアジア最上位のチームになりましたが、文句なしでワールドカップに出場したのはドイツと南アフリカのみという程度の実績でしかなく、「チャンピオン日本とその他中東」と言う見方をするのはいささか早計といわざるを得ないわけです。

【日本サッカーの等身大】

近年の日本人選手の海外進出やワールドカップや親善試合での善戦を見て、あたかも「俺たちは世界のレベルで戦っているのだからアジア程度は眼中に無い」という気持ちになるのはとても理解できます。


しかし昨日の惨敗で、日本は所詮アジアの一国でしかないという現実と、ワールドカップ予選の厳しさを改めて見せ付けられました。


これが等身大の日本。


世界の前にアジアがあるという現実を前に、このあとの最終予選をどう戦っていくのかに注目です。