【時計メンテ】歯磨き粉でアクリル風防の傷を消す方法


オメガのスピードマスターのアクリル風防をうっかりこすっちゃったので、何とか傷消しをしたいと思ってたところ、歯磨き粉で磨けばきれいになるというウワサを聞きつけ、とりあえずやってみました。

結果、うまくキズが消えた!

ので、どの歯磨き粉を使ったのか。どのように作業したかをご説明したいと思います。

歯磨き粉の選び方

そもそも何故歯磨き粉なのかということですが、歯磨き粉の中には研磨剤が含まれていて、歯磨きをするたび歯についた歯垢を削り取ることで白さを出しています。

この研磨剤でアクリル風防の表面を薄く削りキズを消すわけですね。

最近は研磨剤が入っていない、「歯に優しい」「知覚過敏予防」なんていう歯磨き粉も増えていますから買うときには注意が必要です。イメージとしては薬局の一番安い歯磨き粉や歯の白さを謳う歯磨き粉の方が研磨剤が多いのではないかと思います。

オススメの歯磨き粉(実証済み)

私が今回使用した歯磨き粉はこちらです。

エチケット ライオン

薬局で100円で売っているヤツです。
成分表の中の「シリカ」と言うのが研磨剤で、こいつで表面を削ります。

使用する道具

歯磨き粉

上で述べたように研磨剤入りのヤツを使います。

やわらかい布もしくはティッシュ

布は柔らかいものを使いましょう。
ティッシュでもOKですが、使っているうちにボロボロになるのでメガネ拭きなんかの方が色々便利だと思います。

セロテープ

ベゼルやケースの溝に歯磨き粉が入ってしまう場合があるので注意が必要です。可能ならセロテープで目張りをするなどの工夫をすると良いと思います。
そこは仕方ないと割り切る場合には、作業後、ノートやチラシなどの紙を溝に差し込んで掻き出しましょう。

作業方法

やさしくこする

柔らかい布に歯磨き粉を少量つけて、円を描くようにこすります。
歯磨き粉の量の大小で効果はあまり変わらないので、時計を汚さない意味でも少量にしておいたほうが無難です。

どのくらい作業をするか

キズの具合によって時間は変わりますが、大体3〜5分も続ければこすり傷程度ならかなり分かりづらくなると思います。

布が歯磨き粉を吸着するので、時計表面についている歯磨き粉の量が少なくなっていくように感じるかもしれませんが、特に気にする必要はありません。そのままこすり続けましょう。
逆にここで歯磨き粉を足してしまうと余計なところに歯磨き粉が付いてしまう可能性があるので、敢えて気にしないほうが良いです。

歯磨き粉を落とす

水気を含ませた布で軽くふき取ります。今回は歯磨き粉なので、しばらくミント臭が気になるかもしれませんが、あくまで邪道を行ったツケだと思ってしばらく我慢しましょう。数日でにおいはわからなくなるはずです。

注意

  • 今回の方法はあくまで邪道のドケチ向け手法です。通常はサンエーパールなどの時計専用の磨き剤を使ったほうが良いと思いますし、高い時計はちゃんと正規店に持ち込んでメンテしてもらったほうが良いと思います。
  • この作業をしたことで時計が壊れたとしても責任は負いかねます。自己責任でお願いします。
  • アクリル風防にのみ有効だと思われます。サファイアクリスタルはもちろん、ガラス風防でも期待した効果が得られない場合があります。
  • 同じ研磨剤配合でもクレンザーは使わないでください。研磨効果が強すぎたり、粒子が大きすぎてヤスリをかけたような状態になってしまう可能性があります。


と言うわけで、私のオメガは完全によみがえりました。
(キズの前後画像を撮っておけばよかった・・・)

自分の時計でも試してみたいという猛者の皆さんのご参考になれば幸いです。